革のこと③
革のこと③
革のこと②の続きです。
先生の電話を切ったあと、先生の言葉を文字に起こし、sonomiさんと革作家のyukiさんにドキドキしながら伝えました。
伝わらなかったらどうしよう、一瞬そんな気持ちがよぎりました。
でも心配する必要はありませんでした。
ふたりとも、先生の言葉を全身で受け止めてくれました。
視点と意識が大きく変わったと言ってくれました。
とても嬉しかったです。
私たちはこれまで、「自分たちが思い描くデザインや雰囲気に合うのはどれか?」と観点で革を選んでいました。
革を、作るための素材、として見ていました。
革の背景に目を向けたことで、いまや私たちにとって、革は「個性を持った命」となりました。
その動物はもう生きてはいないけれど、革は、彼らがかつて生きていたことを教えてくれます。
そしてその命を、肉として、革として、私たちに残してくれた。
彼らに生かされていることを知ることは、私たち自身がいま生きていることを知ることに繋がります。
だから、彼らがかつて生きていた姿に思いを馳せたとき、その姿が幸せであってほしいと思います。
私たちは、そんな動物の革を探そうと思いました。
「この革を通して、伝えていきたいことがある」
そう思う革をまず探す。
そこからスタートです。
革ありき。
私たちは、大きく方向転換することにしました。
written by nana