革のこと⑥
革のこと⑥
革のこと⑤の続きです。
私たちが見つけた豚の革は、「エコレザー」という認定をもらっている革でした。
エコレザーとは、下記基準をすべてクリアした革です。
・天然皮革であること
・臭気が基準値以下であること
・有害化学物質が基準値以下であること
・発がん性染料を使用していないこと
・染色摩擦堅牢度が基準値上であること
・排水,廃棄物処理が適正に管理された工場で製造されていること
また、この豚の革を作っているタンナーさんは、加工の工程において環境に配慮するだけでなく、仕入れ元の豚の飼育環境にも、こだわっています。
そのこだわりのひとつが、「ストールフリー飼育」であること。
いま日本のほとんどの養豚場では、ストール飼育を行っています。
ストール飼育とは、種付けした母豚を一頭ずつ、身体の幅しかない狭い檻にいれ、ほぼ一生拘束するやり方です。
「生産効率がいいから」
「給餌管理がしやすいから」
「糞尿を処理しやすいから」
「スペースの軽減になるから」
すべて人間側の都合です。
ちなみにストール飼育は、諸外国では使用が禁止されています。
ヨーロッパのオリンピック選手が、日本での食事をボイコットした話は記憶に新しいところですよね。
日本は国土が狭いから仕方がない?
それが豚の自由を奪っていい理由になるでしょうか。
またこの繁殖及び飼育方法は、パピーミルと同じく、命ではなく、物扱いです。
私たちは、アニマルウェルフェアな飼育をされている動物の革を探していたので、このタンナーさんのこだわりに、とても共感し、是非、その革を手にとってみたいと思いました。
written by nana